江戸時代の大ベストセラー数学書『塵劫記(じんこうき)』にも記され、現代の中学受験算数でも必須の「方陣算(ほうじんざん)」。
碁石やタイルを正方形に並べる、視覚的にも美しい数理パズルです。
公式を丸暗記するのではなく、「図形をどう分ければ重複なく一瞬で数えられるか」を碁石の並びを見ながら直感的に解き明かしてみましょう!
【第1問】基本の中実方陣・一番外側の碁石は何個?
【問題】
碁石をすき間なく正方形の形に並べたところ、1辺に6個の碁石が並びました。
このとき、一番外側のまわり(外周)にある碁石は全部で何個あるでしょうか?
▼ 1辺に6個並んだ中実方陣(外側の黒石を数える)
⚠️ 単純に「6 × 4 = 24個」とすると間違えてしまいます。
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正解: 20個
💡 納得の図解:「5個ずつのL字(風車型)」に4等分する!
🔴赤5個 + 🔵青5個 + 🟢緑5個 + 🟡黄5個 = 20個
計算式の導き方
角(かど)の碁石を1つずつ辺のグループに含めると、1つのまとまりは 6 − 1 = 5個 になります。
この「5個のまとまり」が4辺分あるため、重複なくスマートに計算できます。
★方陣算の基本公式: (1辺の個数 − 1) × 4
【第2問】応用の中空方陣(四畳半切り)
【問題】
碁石を外側から「2列」だけ正方形の形に並べ、真ん中を四角くくり抜いた形(中空方陣)を作りました。
一番外側の1辺に6個並んでいるとき、使った碁石は全部で何個あるでしょうか?
▼ 外側2列に並んだ中空方陣(黒い碁石の総数を数える)
💡 ヒント: 和室の畳の敷き方のように「同じ形の長方形4つ」に分けるか、「全体の正方形 − 空洞の正方形」で考えてみましょう。
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正解: 32個
💡 解法①:江戸の知恵「四畳半切り」で4等分する!
「たて2個 × よこ4個 = 8個」の長方形が4つ ➔ 8個 × 4 = 32個
💡 解法②:「全体」から「くり抜いた真ん中」を引く
全体がぎっしり詰まった正方形から、中央の空洞部分を引き算する方法です。
- 全体の正方形: 1辺6個 ➔
6 × 6 = 36個 - くり抜いた内側の正方形: 1辺
6 − (2 × 2) = 2個➔2 × 2 = 4個 - 使った碁石:
36 − 4 = 32個
中空方陣は「四畳半の長方形4つに分ける」か「全体 − 空洞の引き算」を使うと、どんなに大きなマス目になっても簡単に解くことができます!
手と頭で楽しむ!おすすめの数理パズル&和算本
方陣算のように「頭の中で組み立てる数学」をさらに楽しむには、実際に指先で木製ピースを動かしてみたり、当時の算術のからくりを本で紐解いてみるのが一番の近道です。
木製 15パズル(ナンバースライド)
正方形の枠の中で1〜15の数字を規則正しくスライドさせて整列させる、世界中で愛される不朽の名作パズル。指先を動かしながら「配置と順序」のロジックを鍛えるのに最適です。
書籍『「塵劫記」に学ぶ』(西田知己 著)
江戸の超ミリオンセラー『塵劫記』から、現代でも活用できる良問を厳選して解説。公式の丸暗記ではなく、物語性に富んだ江戸人の知恵から「算数・数学の面白さ」を学べる一冊です。大人の学び直しや、お子さんに算数の魅力を伝えるヒント本としても楽しめます。

